トラックと海

 恋愛の行動原理を研究する大学教授だった柊静朗(奈良俊介)は、大企業の人事コンサルを担当して一躍時の人となった。それは社員の恋愛を管理することでモティベーションを上げ業績アップに繋げたからだ。大人数の企業は右に倣えで同様に業績アップ。だが恋愛を管理する事は問題ないのか、それとも倫理に悖るか? 避妊具で人の誕生や人生を管理して良いなら恋愛を勤務先の管理下において差し支えないと見るべきか? 恋愛はどういう状況でも成立させられる無限のパワーを持つものだ。それを企業の売上の為にコントロールしていいものか。
 柊のやり方の不整合をついて台頭してきたのは、かつての教え子で不倫相手だった笠原未玖(碧戸結香)。女性目線での恋愛管理で更なる飛躍へ繋げたいグローバル企業の国見グループだが、国見社長(宮川賢・声)が個人的に異性としての笠原未玖の魅力に惹かれていたら……?
 禿げていないのに必ず禿げる筈だと親からハゲオと名付けられた泊崎ハゲオ記者(阪田智靖)は、国見グループのスキャンダルを追い続ける中で不可思議な事実を知る。加えてマスコミとはいえ立ち向かうには大きすぎる的を新人の泊崎が命ぜられた真相は何か? 笠原未玖の女性としての魅力の虜になると冷静な判断が出来なくなると危険視してソープランドに通い続けて自分を保とうとする厚井弁護士(山梨谷梨)は、柊静朗の顧問となって暗躍する。
 柊のやり方が世間に広まった事による弊害で転落人生を歩むユミピー(大内美佳)は、それでも柊のことを愛し続ける。

劇団ビタミン大使「ABC」アトリエ公演
「トラックと海」
作演出=宮川賢
期間=2017年9月14日(木)~18日(月祝)
会場=大塚レ・サマースタジオ(豊島区北大塚3-25-16伊納ビルB1/tel.03-3916-2430)
料金=3000円(税込)

■物語沿革

 国見ホールディングスは「社員の恋愛を管理出来れば業績が上がる」という提言を実践し飛躍的に売上げを伸ばした。国内企業は挙って右に倣えで好景気に繋がった。これを提案したのは恋愛コンサルタントの柊静朗。元は大学で恋愛社会学の教鞭を執っていた教授だ。
 男目線のこのやり方は、当然綻びが生じて諸問題に対応仕切れず敢えなく頓挫。スケープゴートとして柊は諸悪の根源とされた。
 水商売には、男性マネジャーがホステスと恋仲になることで、人気ホステスにしっかり出勤させる管理方法が実在する。極めて私的な恋愛というモノを、部下や運命共同体であろうとどこまで管理するのが許されるのか。
 俯瞰で見下ろせる恋愛は恋愛に非ず?

出演=奈良俊介、碧戸結香、阪田智靖、山梨谷梨、大内美佳、宮川賢(声)
問合せ=info@o-rs.net(ORS)

※開場は開演の30分前を予定しています。
※未就学児童は入場出来ません。
※途中休憩はございません。
※会場に駐車場はありません。コインパークなどをご利用下さい。
※場内禁煙です。飲食も禁止とさせて頂きます。
※会場内での撮影、録音、は堅くお断りしております。


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奈良俊介
碧戸結香
山梨谷梨
大内美佳

投稿者: 宮川賢

宮川賢と申します。人は権力を持つとどうして威張り出すのかは未だ理解出来ないす。威張れる立場にあるから威張るのだとは思うけど、それを喜べるのはさもしいよ。

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