いよいよスタッフさんに見せる通し稽古をする時期に突入した次第です。突入といっても中原誠が林葉直子のマンションに「突入しまーす」と留守番電話に吹き込んだフレーズは連想して頂かなくて結構ですよ。

さて。いよいよ、スタッフさんに見せる通し稽古をする段階になりました。
明日はモックサウンドの水越さんがいらっしゃいます。明後日は日高照明の山田さんがいらっしゃいます。皆様とても忙しいのでそれに合わせて通しをするように調整をしないとなりません。音楽はできあがったので、そういうことでいえば磯田さんにも観て貰いたいような気もしますが、どのみち直す必要がないのでそれならば、本番だけでもいいのかなぁと思ったりしますが。
音楽をそしてボーカルをやっている人に聞くと歌よりも喋りの方が喉を痛めるという人がとても多い気がします。それは、守りながら使うのではなく、感情が伴うからなのでしょうかしら。僕は、ラジオよりも芝居の方が傷めるというイメージがあります。それは僕の声の鍛え方に問題があるというのも勿論あるでしょうが、自分の放った声が壁を跳ね返って耳に戻ってきてくれないと気が済まないというのもあるかもしれません。
40歳ぐらいで鬱気味になった時に芝居の稽古で、今でも忘れもしない荻窪のオリンピックの上の稽古場を借りていた時に、そこでの稽古で「ああっ、声を出しているだけで十分気持ちいいっ!」と思った覚えがあります。そっからスーッと自分の中の嫌な物がなくなったような。芝居って凄いのだなぁ、と。ギターを弾く人はギターに触っているだけで幸せそうですよね。同じように声を出しているだけで幸せを感じられるというなんとも安上がりな生き物のようです。
その稽古場は狭いのでガンガン跳ね返ってくるんです。耳に戻ってきます。同様な効果を求めて広い空間に行くとそれだけで潰す、なんて役者も沢山います。僕もそれが理由ではないにせよ、何度か痛い目に遭いました。ラジオの場合は、ヘッドフォンで自分の声を増幅して聞く事が出来ます。なので、滑舌のチェックも出来ますし、コンプで潰された音が引き上げられてリップノイズを聞ける場合もあります。スタジオによります。卓に座っている人が下手っぴだとレベルを動かされまくって気持ち悪くなることもあります。大きな声出しているのに小さく返ってきたり、小声なのに大きすぎて返ったり。
そして、ただ、稽古で声を出しているだけで気持ちよくなれる、生きている実感が持てる生き物としての僕は、これからまだ演出として束ねる仕事が残ってます。まだまだ役者を引き上げなければならないサルベージ仕事が残されています。それでもやはりどうしても、本人の協力が必要です。そして、どうしてもその努力が大きい人にはそれに応えようという気持ちが大きくなります。そして、自分のことや自分の家族の事が最もおろそかになってしまいます。まあそれはそれで仕方ないのですけれどもね。
なんていうんでしょうか。自分が責任者である案件が最も頑張るし、自分が責任者でない案件は頑張る範囲が狭い。というより頑張りようがない部分がある、というか。演出している芝居と出演しているだけの芝居だとまた関わり方の深さが違うような部分もある、というか。ラジオも出演者として携わっているだけの番組と、企画から参加している場合との違い、とか。その辺りが日々の生活で、僕に優先順位をつけさせているようです。
関係ないけど、オレカTXってステキです。バスク独特の楽器です。木が音を出す。

そして、映画になったのがこれっ?! ↓↓



癒されますな。ただの木の板なのだよ。すりこぎで上から落として鳴らすだけなのだよ。ということで、本日放送の「日曜!えぴきゅりあん」では、これを紹介させて貰いましたぜ。

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