音楽打ち合わせ。

くまざさ商会の磯田収さんと音楽の打ち合わせをしました。
450.jpgのサムネール画像


勿論、役者との共同作業とうものも触発されるのですけれど、役者は当たり前ですけれど、台本というものに沿って参加しなければならない訳で、そうなるとやはり音楽を担当するもしくは他の照明や振り付けを担当されるスタッフの方からの方が枠を超えたアイデアも出て新鮮な場合が多くあります。
前回「ヒポクリティカル・アイランド」も同じくくまざさ商会のお二人でしたが、今回もです。新作続きです。
で。チラシにあるように
「たれしも心にグレオがいる」
というキャッチの芝居。決まりに振り回されつつも「グレオ」が顔を出す時、その人は決まりも糞もなくなり、どうなってしまうのか。そのグレオの存在を感じさせるようにしたい、というコンセプトワークから始まりました。
結果、……といっても、思い切りネタバレですが、いや、ネタバレではないですが、狙いはバレます……、結果、エレキギターで生演奏っぽいバンドでの録音ぽい劇伴を「とあるものに限り」お願いしたい、という事に着地しました。
これは、打ち込みで台詞の裏に回る「おとなしさ」ではなく、楽曲の演奏に人の体温を感じさせることで「グレオ」の存在を舞台上に漂わせる不安定感を演出したい、というものの実践です。
そして、キャストであり登場人物としてギターを演奏して欲しい、と。これはほぼ初めてのことですが「主張して下さい」と「我を出して下さい」と言いました。劇伴は我を出さない方がいい、というのは常識です。作曲者が我を出すと台詞を食いますし、BGレベルを下げても「うるさい」んですね。台詞を芝居を立ててもらわないとならないので、絶対に我は出して貰っては困る。磯田さんは我も出せるし押さえる事もできる不思議な魅力と引き出しの方です。大抵、我を出さない仕事をしていると、いざ我を出して!と言われても出来なくなってしまうレッスンプロみたいな人が多い印象ですが、この方は別格です。一緒に仕事出来る事を誇らしく思います。
勿論、芝居を見にいらした時にはそんなことを一々思うより先に、いつも通り台詞を追いかけるシーンを追いかける観劇姿勢を余儀なくされてしまうのかもしれませんが、ふとあとあと思い出して貰えれば、あーそんなこと書いてあったなぁー、ブログにー。と理解して頂けるかもしれません。
では、過去にこのようなケースがなかったかというとそうではなく。
村田陽一さんにお願いした時に「黒くなる」のブリッジだけをお願いし、「我を出して下さい」と言いました。そして、あの珠玉の名作集が完成したのですけれど。
あ。ちなみにそれは「ポッドキャスティング」の「ビタミン時っ!」で使われているテーマ曲も含みます。
ともあれ、「煙突守とルール」お楽しみに。公演は5/21から26、スペース107ですっ。
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