黒テントの斉藤晴彦さんがお亡くなりになったそうです。
黒テントといえば、
ヒネミの再演の時に稽古場を借りて通った覚えがあります。村松克己さんが説森さん役で、その村松さんは2001年に他界。いい年齢になると競演した人がいなくなってたりする。仕方ないとはいえ。
斉藤晴彦さんはテレビ「11PM」だったかな。所ジョージさんと片桐はいりさんと出てて、所さんがはいりさんのホームベース顔をからかっていた時に、さりげなく「女優はテレビではどうでもいいんだよ。舞台で輝いてさえいりゃあな」とフォローしていたのを思い出す。そういう繋がりには羨ましくもあり嫉妬もするよね。
死ぬ、ということに対して劇団NLTの賀原夏子さんは「ああ、この死ぬという体験を演技に生かせないのは悔しい」と言いながら旅立ったのを思い出す。
斉藤さんのご冥福をお祈りします。
ただ、大好きな俳優の死は、それほど悲しくないのが不思議だ。それはきっと、俳優って存在そのものはなくて、彼らが演じた作品が、役のイメージが永遠のものとして脳裏に焼き付いて離れないからなんじゃないかしら。黒テントの斉藤さんがこれから僕の頭から剥がれ落ちる事はないものね。