2000年5月 本多劇場にて上演
構成演出■宮川賢
出演■金田遊希、宮川賢、東地宏樹、武田義晴、椙本滋、ビーグル大塚、いど、九里美保、他
本多劇場進出の2000GW公演は、タイトル通りの、『大家族』をテーマにした物語。
徹底して、どなたにも楽しめるコメディを意識した作品でした。
ストーリー
大麦家は十数人の子供を抱える大家族です。
一人っ子で幼少の頃寂しい思いをした夫・大麦大介の願いで、妻・しおりは、一六歳で長男を、四六歳で末っ子を生むまで子供を作り続けました。
作った子供が家を出ていくのだけは勘弁して欲しいと、子らに嘆願し、一人娘じゃないのに婿養子を迎え、核家族で別居したい長男も結婚して
親兄妹と同居します。どんどん家族は増え続けています。
孫(長男の息子)より年下の息子を持つ大麦大作は、沢山の子供たちに囲まれて幸せ一杯の毎日でした。
そんなある日、三男の樹三郎が、家族に「会って欲しい人がいる」とガールフレンドを家に連れてきました。
結婚を前提におつきあいをしていると樹三郎が紹介したその女性は、大財閥の一人娘の寄居夕子。
彼女の父親は、十数人も子供がいる家の息子なら、と、当然婿養子に迎えるつもりでおります。ですが、相手は日本一の寂しがりや大麦大作。
「家族が減るのは寂しいから」の理由だけで、大財閥にたてつきます。果たして樹三郎は首尾よく結婚できるのでしょうか?
サブストーリー「リストラされた幸四朗」
- 大家族それぞれのメンバーにドラマがあり、そのサブストーリーが一つ屋根の下で絡み合い、物語を紡ぐのが今回の作品でした。
- 長男験一朗の妻墨子は、夫が2年ぶりに単身赴任から戻る為、久しぶりの夜の生活の渇望が露わになる。
入り婿たち4人は、肩身の狭い思いを強いられる為、日夜の腕立て伏せで夫の立場を取り戻そうと頑張る。などなど。 - そして、四男の幸四朗は、リストラされ解雇されたことを妻や家族に告げられず、毎朝会社に行くふりをして公園やマンガ喫茶などで時間を潰していた……。
- ある日、「北海道への出張に行く」などと言わなくていい嘘をついてしまったために、「嘘の出張」に出る幸四朗。
「公園にでも泊まるつもりだ」と、実状を知る験一朗と樹三郎に告げて家を出る。 - そして、一週間後、幸四朗は何喰わぬ顔で家に戻ってきた。
が、毎朝トイレに牛乳を流しているのは誰か?の犯人探しに燃えていた次男瞬二朗の嫁明美がトイレに仕掛けた隠しカメラの画像が発端で、幸四朗の作り話のメッキが剥がれ始める
隠しカメラの写真を順番に見ていけば、犯人がわかるわ!
舞台の様子