絶賛稽古中「Understudy」

諸事情あって、トップギアで稽古を推し進めてきた時期を経て、一旦ギアを落として稽古中。といっても役者の集中力はどんどん増すばかりではあるけれど。

本日は、とある役者のとある台詞を改良しようとして、その台詞を他の役者何人かに演じて貰った。とても興味深い。人がやっているものを見る事で何かを掴めるかもしれないし、そうでなくとも自分を見る映し鏡のように消極的要素に気づけるかもしれない。

スケジュールを見ると、早くも明日そのシーンの稽古がある。宿題にして役者に預けたものの、ちょっと早くてかわいそうだなぁと思いつつ。でも一緒に悩み苦しむのが演出の仕事なので寄り添い続ける(当たり前)。

演出が心がけるのは課題のわんこ蕎麦。役者には常に「課題」を明示し続ける必要がある。でないと、真面目な役者でもどこかで慢心して成長が止まりがち。勿論高校演劇とは違って(高校演劇やってなかったけど)、教育的な指導方法を優先する必要はないけれど。

で。わんこ蕎麦の勢いで課題を与え続けても、それを悉くクリアしていく役者がいる。今回のメンバーにもいる。それはそれは「ほれほれ、早く次の課題を出しやがれよ」とせっつかれているようで稽古開始当初こそ慌てたものです。なんだろね。車で高速道路を普通に走っているのにピタッと後ろに着いて来られるような感じ。パッシングもされていないのに少々焦る。

プロ意識と勤勉さと柔軟性とスポンジのように吸収したい状況が折り重なると演出していて楽しい稽古が広がる。ドSと言われようと、稽古中に「それでいいよ」なんて言わずに、課題を十重二十重と畳みかけてぶつけていかないと。クリアする気満々の役者がそこにいるのに勿体ない。文化貢献から遠のく。若手の成長にリバレッジ効かせて飛躍させる一助にならんといかんよ。

そんなことも考える一日だったナリよ。今日は早朝から仕事して放送局2つ回ってバタバタ仕事してから稽古に向かったのでボチボチ閉店にします。がらがらがら。むぎゅー。

投稿者: 宮川賢

宮川賢と申します。人は権力を持つとどうして威張り出すのかは未だ理解出来ないす。威張れる立場にあるから威張るのだとは思うけど、それを喜べるのはさもしいよ。

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