宮川です。本日は稽古は休みで作業日。劇団員は稽古場で作業をして僕は家で他の色々な作業をしましたとさ。
Wobbleというのは揺れる、ふらつく、という意味で、少年のようにオッサンが恋をして我武者羅に自分がすべきことと自分が思う事に猪突猛進しながら揺れ動く様を描く作品なのでそうしたのですが、その実、
WobbleBass(わぶるべーす)ってのが好きでそこからというのもあります。レディ・ガガの楽曲でもあったブワンブワンとベース(といってもやたら強い主張のある音のあのベース)がサイドチェーンで揺れ動くあの感じです。そんなイメージです。
そして、稽古では僕とチャボさんとの間では「ワブる」という言葉がすでに生まれていて、台詞で一喜一憂する部分で「ワブってないすよチャボさん」なんて駄目だしが出ています。ワブりが足りません、とかね。ワブりの技術と手管で理論的に解体されていくこともあります。
主人公野月は、「ということはこの恋は行けるんじゃないか?」「いや、やっぱ駄目だ」とあがったりさがったりします。アガる…サガる、喜ぶ…悲しむ、可能性を感じる…駄目だと検証結果が出た、など対局にある物差しそれぞれの中でワブります。その中で演技の話になって「ワブりをわかりやすくする為には、全てを二進法で考えずに、ニュートラル(=理論を整理している平常)を設けましょう。100・N・0、この三つの中でワブればわかりやすくなります、なんて、もはやこの芝居の稽古に立ち会っている人じゃないとわかり得ないような事をやりとりしています。
役者は何かを手がかりに演技をプランニングするから目に見えない部分での説得力が必要で、「いいからやってみて」なんて言えない事も多く。「煙突守とルール」では音楽について磯田さんと打ち合わせをしている時に「打ち込み」「非打ち込み」の差を使うシーンで綺麗に分けた。誰の心にもあるグレオ(と呼んでいるルールを犯してしまう時に頭をもたげる謎の生き物)に関する時にかかる音楽は非打ち込みでバンドでロックで(大好きなモグワイをイメージ)、それ以外は打ち込みらしくあえてドンピシャでシャッフルビートもなしで!なんていう雰囲気で言っていたのを思い出します。
これからもっともっとワブって貰わないと困るチャボさんですが、きっと今頃家で稽古していることでしょう。楽しみに待つことにします。明日は山梨にラジオの生放送に行ってきます。YBSラジオってところで午後ワイドをやっています。一曜日だけね。美人アシスタントと一緒に楽しんできますっ! どりゃっ! では、おやすみなさいー。