小説を楽しむ三つの方法。

小説を楽しむ方法には、いくつかあるが、基本は読書。それ以外の、原作とした漫画や映画を観る、というのは小説を楽しむ、とは言いたくない。別ものとして捉えたい。本棚に並べて、ニヤニヤする、という「積ん読」という読み方も認めたいが、こんかいは見送ります。
読む仕方。として。
1)「ばああああああああっ!っと、早く読む。読まされる」もの
2)ゆうううううっっっっっっっっっっっっっっっくり!読むもの
3)早く読めるけど、ゆっくり読むもの。
つまり、「早く読む」か「ゆっくり読む」か、のお話なんですが。
グイグイ引き込む物語は、自然と「早く読まされる」。その手の作者を「ページ・ターナー」と言う。
検死官シリーズのパトリシア・コーンウェル。四肢麻痺のまま頭脳だけで美人警官を手足に使って解決するリンカーン・ライムのシリーズの作者ジェフリー・ディーバーとか。んもうねぇ。読み出したら止まりませんから。
つまり、作者も読むテンポを意識して書いているので「早く読まされて」当然。
逆に、ゆっくりじゃないと「読めない」ものもある。寡作の天才トマス・ピンチョン。今、ゆっくりゆっくり、読んでいるのです。読むより休んでとっておきたくて、ブログでも更新しちゃおう、とさせるぐらいゆっくり丁寧に読みたい。夢野久作「ドグラ・マグラ」とか。平野啓一郎もゆっくり読みたい。そういうことでいえば、前衛小説とか純文学はゆっくりってことかしら?
で。ここで考えたいのは、「早く読めちゃう小説」と「ゆっくりじゃないと読めない小説」という2種類。
作者の意図や、作品を味わう方法として「早く」「ゆっくり」というのではなく、読める、読めないで言った場合の、「早く読めるんだけれども、ゆっくり読まないとならない小説」というジャンルです。
それが3)ね。
具体的には、読みやすいけど、ゆっくり読まないとならないものね。
吉本ばなな。これ代表的と思いませんか? 優しい文章にヒタヒタといつまでもカラダを浸していたい。あんな文章を書ける人を猛烈に尊敬しちゃう。
宮沢章夫。エッセイだからって読み飛ばしちゃうと楽しみ方半減ですぜ。読めば声出して笑えるワケで。ウットリできる。
村上春樹も当てはまると思うなぁ。早く読むのが勿体ないもんね。それが翻訳モノであっても。
どうでしょう? 一気に読ませる作風と、じっくり読ませる作風。
ゆっくり読むとお金かからないので、ハードカバーでも、「ゆっくり」系が、不景気な世の中には適しているとも思います。
次回は、
・i-podミュージック
・ドライブミュージック
・ルームミュージック
と、音楽のシチュエーションリスニングについて語ります(嘘)。


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今週は、ワークショップを三日間行いました。前倒し稽古をしておきたいメンバーのスケジュールを貰ってやってみました。その際、滑舌を教える上で「自分」もやる。
ゆっくり丁寧に教えると、色々解る。自分は、「タバコをやめて」滑舌は極端によくなった。が、ここへ来て、悪くなっている。喉が重い。デイリーのラジオ番組をやっていた時の勤続疲労から復調していないのか(胃ポリープは全部消えたのに)。
その上、もっと細かい事も解る。
小籠包を食べた翌日は「舌がやけど」したので「た行」の「ちつ」が言いづらい。顎で喋ろうとすると、顎を異様に動かす「さ行」と「か行」はへたりが早い。
やっぱり、滑舌や体調をしっかり押さえるにはちゃんと発声練習を反復しないとダメだなぁ、と痛感した。
また。今日のパカパカ行進曲の生放送の直前にガッツリランチを食べました。赤坂で「シンガポール料理」を一人で。そうしたら「一瞬たりとも」胸式呼吸で喋ると「タン」が絡みます。直前に「食事」をとると横隔膜を動かしづらいので、「胸式呼吸」になりやすい。ご存じの通り僕のラジオ喋りは、全編「腹式呼吸」というバカな感じです。今日の顎の重さはビックリした。もっとマッサージ行った方がいいのだろう。年齢を痛感した。ガックリ。
でだ。4月からの番組RFラジオ日本「宮川賢のおはよう!スプーン」は朝の番組なので、どうやって喋るのか、その匙加減も、そろそろ腹を決めないとなりません。
というわけで、今週は休喉ウィークとします。そしてよく眠るようにしよう。

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