本日おおよそ全景が見渡せる筈哉。

宮川賢です。最近は、台本が書き上がっているので、他の脚本仕事でじっくり向き合う時以外はPCを立ち上げないので(特に家では)、更新頻度が落ちててすいません。スマートフォンを持っちまったことでPCメールもチェックできて、なんとも便利な世の中です。その分お金かかるのでどうしたもんか公演終わったら考えますが。

少しずつ、芝居がカタチになってきたようなので、少々落ち着いて来て、無意味な下痢とかがなくなってきた体調の私です。今日の通し稽古でより具体的に見えてきたらいいなぁ、と。

劇団って、運営していく中での時系列に並ぶ公演を見渡していく苦心と愉しさがある。勿論、公演そのものの完成度は追求し続けるものの、いつも単純に(僕らでいえば)最良のエンターティンメント演劇を、なんてシンプルな目標では逆に指針がないに等しくなってしまい。いや、あるんだけど、それでは、長続きしない。芝居って役者との出会いや劇作と時代のマッチングや稽古環境、更には制作スタッフとの相性などで仕上がりはどうとでも変わるもの。シンプルな指針だと、その波に右往左往してすぐにヘタっちまうと思うのであります。続ける意思があっても、もっと指針は細かく設定していいのでは、と。

で。今回の指針は、なんといっても、「中劇場ではない所」で書く新作。これが楽しみであり、そうしたかった。「君のビート」、「仙丹とエリクサー」、「インスンデル」と中劇場サイズでの芝居の新作を書くそして作る愉しみと充実はそれはそれは(胃も痛くなったけど)体験できたことを有り難く思うし、それを支えてくれた劇団員や客演で出演してくれた役者さんにも感謝している。

スペース107での新作は、ホント久しぶり。以前はモリエールで「黒蠍四兄妹の再会フローチャート」とか、今回出演して下さってる妹尾青洸さんや、奈良チャボさん、高田裕司さんらの球団ゼッツの公演に書き下ろした駅前劇場「あいうえ落ち葉の、」も「家庭」が舞台で家族がテーマだったが、今回もなぜかそうなった。ふと考えるとスペース107での新作は「夏屋服部商店のやり方」以来でした。旗揚げして数年の頃だ。

中劇場だと舞台袖からバンバン道具を出し入れして役者も早替えさせまくって色んなことをスポーティに出来るんだけど、小ぶりの劇場だとそうはいかない。舞台袖がないから出し入れも考えないとならんし、役者の早替えスペースを考えると意外に出来る事は少ない。だからというワケではないが、その制約を逆に楽しめるように今回も芝居を作りました。

主要キャストをなるたけ減らして、それぞれのキャラクターを掘り下げてそれぞれの心の中を動かすように。とか。役者の魅力も声色やキャッチィなキャラクターではなく「その人そのものが持つ性格」を魅力として頂戴して舞台にのせる。とか。

更には声を飛ばせて尚かつ大芝居が出来る役者ではなくて、映像演技向きの役者であっても、魅力を伝えられる環境でもあるので、その辺りも強く見直して作れてよかったです。

自分の中では、劇団運営とは別に、書き手として、また演出家として、出方として、それぞれ課題を自分に課して密かに闘ってます。その辺りも首尾良くクリア出来たらいいのだけど。

なんていう非常に内輪な話はさておき。ごくフツーの家族のちょっと変なことになったばかりに家族のあり方を見直す事になっちゃった家族のお話。良かったらいらしてくらはい。

時間あるならホント見て欲しいと思います。一度観たいとは思ってるんですけど、と言われる事の多い劇団なんで(汗)。実際、一度ライブ行かなきゃ行かなきゃと思いながら、気づくと解散してるってのがバンドですからね。あ、解散の予定は全くないですけど。チケットはビタみせ(v-mise.com)で好評発売中。お待ちしておりますーっ。

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