本日は、またまた早朝に目覚めてラジオの生放送に行き、それが9時に終わってスタッフさんと少し喋ってから大塚に・・・、と思ったけど、最近いつも通っていて気になっていた場所に無駄に車を駐めてみることにした。
それは、西片の交差点から少し歩いた小石川の辺り。
僕が大学を出てフリーターとして演劇をやっていた時に電算写植のアルバイトをしていた会社のある辺り。春日駅から歩いていた。
これまで狸穴の放送局から大塚に向かうのは西側を通っていたけど、ある時ナビにルートを委ねたら皇居の東側から神保町~水道橋~西片、のルートを出された。なるほど、こういう手もあるのか、と。で、5月公演の稽古はそのルートで移動していたんだけど、いつも西片の辺りで「ここは???もしや???」と思っていた。公演が終わったので、近くに車を駐めて歩いてみた。やっぱり二十代にアルバイトをしていた時に通っていた場所だった。ランチを食べた喫茶店や印刷のインクの匂い。近くの小学校と、なのに少し歩くと大通りの白山通り。
僕は確かエロ雑誌の担当で、「オ●コ」を単語登録してたっけ。僕の隣ではとっても美しい女性が目が痛むからとサングラスをかけながらくわえタバコでものすごい速さで入力していた。親指シフト。ローマ字入力の僕はどんなに頑張っても一時間に4000字ぐらいしか入力できないけど、中森明菜似のその美人は6600字ぐらい打ってた。すげー速さでカッチョよかった。
彼女はお堅い文章を中心に担当していた。それぞれのマシンは担当文書に特化してるので、音楽雑誌「パチパチ」と「ザ・ベスト」とかのエロ系雑誌ばかりを入力している僕のマシンと彼女のマシンは単語登録されているものが大きく違う。ラジオでも何度か話したけど、ある時「人(明菜)がいないから宮川君、この原稿頼む!」と「大蔵省」に出す文書をやることになった。当然ブラインドタッチなので、僕は急いでバチバチ入力する。が、印画紙が上がってみて叱られた。途中から「大蔵省」という文字が「オ●コ」になってた。どっかで変換キーを2度押ししてた。
逆に。僕が演劇でお休みの時には、この美人の明菜似の女性が僕担当のエロ雑誌とかを入力してくれてた。僕が公演終わりでアルバイトに行くと、「宮川くーん、やっといたよー!」と優しい彼女。「じゃ、一緒にやろっか」とページを半分に分けて入力をする。「宮川くん、意外と早いねー」「ええ。色んな単語、登録してるんで」なんてやりとりしながら二人してくわえタバコで(当時僕も吸ってた)ものすごい音を立てて入力してる。ふと、彼女が手を休めて、僕に。
「あ。宮川君、このページ、レイアウト変わったの、伝えてなかったっけ?」
「え。何?」
「んとね。この、ほら、くわえ込んだら離さないスポポン女ってのは、見出しだからゴナEでやって」
「あ。はい」
んもう。ビックリ。美しい女性が「くわえ込んだら離さないスポポン女」だなんて。とっても興奮した覚えがあります。なんて素敵なバイト先だろう。その会社に就職したいなぁ、と思った事もある。とてもいい雰囲気なんでね。何度か芝居を見に来てくれてた社長が「あー。うーん。でも、宮川君がやってること(演劇)は面白いからなぁ~」と。あの時就職してたらどういう人生だったんかなぁ。
ここ、実は大人計画の村杉蝉之介さんも一緒にバイトしてた。覚えてなかったけど、バイトやめてから数年経って、映像の仕事の現場で会った時に彼に言われて「あああっ?!」と思い出しました。とてもいい思い出です。大体、バイト先って、演劇に理解どころか「いつまでそんなこと?!」なんて所も多いでしょう。そうじゃなかったからねぇ。
久しぶりに歩いてみたけど、本日、その会社は見つけられなかった。なくなっていた。なんだかポカーンとしてその辺りに佇んで黄昏れてしまった。残っていたのは春日駅からその会社があった場所まで歩く中にある老舗の甘味喫茶。よくお汁粉食べてたけど、演劇のポスター貼らせて下さいって言ったら急に恐い顔になったオヤジのいるお店。懐かしかったけど、肝心な会社も会社のみんなもいなくなっていたので、ちょっぴりおセンチ。寂寞。コールドスリープから覚めたような気分でした。
そんでもって、大塚に戻り、尚かつ「あ。東北放送に番組納品してねーや」と気づき、もう一度東銀座に向かう。トホホ。でも、この時間を無駄にして二度手間踏んでも、大勢を待たせる事もなく、番組を落とすレベルでもないので、つまり、この時間を贅沢に使えている自分の余裕にご満悦。がっはっは。とりあえず公演は終わったので、意外と時間に余裕はあるのです。
こんなのまで書いてるぐらいだしね。これから会議にいってきまーす。赤坂だから、帰りに「牛たん」の「利久」に行こうかしら。そして、ユーロ2012がいよいよ開幕。予習しなきゃ! ユーロとW杯を制したスペインが、今回どこまでイケるのか? 今回はオランダっぽいなぁ。ビジャもプジョールもいないしねぇ。でも、ペドロが入れたのは朗報! あいつの笑顔はとってもみんなを元気にする!
写真はスペイン代表で、大好きな選手「イニエスタ」。シャビとメッシと一緒に何度もバロンドールの最終候補に選ばれながら、いつもメッシが戴冠。決定力不足が玉に瑕と言われているイニエスタだけど、ここ一番では大仕事をする。写真はご存じ、2010年ワールドカップの決勝で決勝点を決めた時! シャツを脱いで「ダニ・ハルケ、僕らと共にいる」と書かれたTシャツを見せた。急逝したエスパニョールの選手と一緒にワールドカップに出るのが夢だったイニエスタは、この後、スペインリーグのどの試合会場に行っても拍手で出迎えられた。サッカーファンが大感動したゴールでありスペインの優勝だった。ユーロとW杯の連続優勝。これに加えて更に次のユーロを制するとなると、サッカーの歴史を大きく塗り替える事になる。ビセンテ・デルボスケ監督の采配とシャビたちのモティベーションと状態からは目が離せないでやんす。