それが今回の芝居です。

なかなか面白かったのは、パンフの誤植を直す話。
劇団員ブログで芳賀も書いているけれど、芳賀のプロフィールが全部福田と同じものになっていた。チェックした筈なのに誤植というのはピコ悔しい。
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だが。もうすぐ小屋入りだ。やることは山積。それでもまだまだ問題は噴出してくる。ということでいえば、パンフレットは「芝居」の付属品なので、プライオリティは少なくともトップにはない。その状況はみんな解っているので、「よし、まずはパンフレットを直そう」とは言わない。そして芳賀も「えー、勘弁してくださいよー、直して下さいよー」と当然の権利を行使できない「現況を知る」劇団員。
だが。芳賀は俺に申し訳なさそうに「あのぉ、宮川さん、明日、あたし、一人で早く入って修正していようと思うんですけど、稽古場に早く入ってもいいですか?」とな。俺「あ。じゃあ、みんなで早く入ってパッパとやっちゃおうぜ」芳賀「いや、いいですよ、私、先に来て、やってますんで」icon:z_haga_hukuko
ここで穿つ。
そうか。福田と同じプロフィールを「嫌がっている」と思われるのも、忍びないのね(^^;)☆
直して欲しいと切望すれば(←それは当然の権利だし、直すべきなのだが)、
「福田さんと同じ体型だなんて、勘弁してくださいよー!」
「福田さんと同じ年齢だなんて、勘弁してくださいよー!」
と言っているようにも見えなくもなくもなくもなくもない、ような事を危惧しているのか。
ダメだ。最終チェックを怠った僕の責任でもあるし、ここは座長たるもの
「よし、みんなで直そう」
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ということにしたのだが、その効率を考えた時、手描きでなおしたら、ぐちゃぐちゃに
なったので「紙に書いて貼った」方がいい、ということになった。パソコンで入力して、
それの裏面にペーパーセメント(スプレーのり)を噴射して、乾かしてから、下敷きと
かに貼って、カッターで切り身を入れて、パンフに直接貼っていく。というやり方に。
で、僕は演出家でもあるし、忙しいので、パソコンを使いこなせる奴といえば、こいつ
しかいない。つんつんに頼んだ。つんつんに印刷して貰い、それを切って貼ろう。
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ということにしたのだが。
さすが。バカつんつん。この人、ホント、おばか。
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1500枚全部を刷り終えてみたら「体重だけが直っていなかった」体重だけが福田と
同じままになっていた。今よりも6キロ多い。
稽古場で呆然としている芳賀を見つけて、僕。
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「え。どうして貼らないの?」
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芳賀「えっと。体重が直ってないんですぅ」
俺「え。マジっ?! おーいっ、つんつんっ!」
と、そこへつんつん。
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つんつん「いやあ、6キロ多いって、キャラとしては美味しいんじゃないですか?
そのままでいった方がいいっしょ?!」
んもー。意味ないっ! こいつ、バカっ! 直してるのに、また間違えてる!最悪!
それを一人稽古場に早く来て貼る芳賀の気持ちになってみてよ。もう爆笑。
だが、小屋入り直前は変わらない。つんつんの気持ちも分かる。
「いーじゃん、別に。パンフなんてよーっ」と心のどこかでこだましてるんだろう。
それはわかる。
チェックを怠った僕の責任であるにも関わらず、つまり、自分のことを棚にあげて
「ダメだよ、作り直してやれよ! 紙が勿体ないのはかまわないからっ!」
つんつん「はーい」
で。無事刷り上がったものをスプレーのりを噴霧してカットして見せる僕。
「ほら、こういう風にやるんだよ。明日芳賀が一人で来るのは可哀想だから、
大津(←台詞覚えが悪いので)、お前も明日早く来て、手伝ってあげなよ」
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大津「あ。いいですよ」
ということで、めでたく大津も手伝って貰えることになった翌朝の修正作業。
それを前に、帰り際、宮川・大津・芳賀・福田・つんつんで軽く修正作業を
してみた。
もともと、福田って奴は人の面倒見がよく、フェアで献身的。劇団員の鑑の
ような所がある。だが、今回は俺は軽く笑った。
今回の「東京タワーには行きたがらない」の稽古場で演出家をやっていると
それは、また、こういう穿ちに到達するのだ。
その穿ち。とは。
芳賀が一人で直すのが福田に悪いと感じているのと同じように、
福田は「自分と同じデータが印刷されているということで、なんだか悪い気持ち
になっている」のでは? という性格悪い邪推。ああ、ヒドイ座長。ごめんねそんな
想像して(^^;)
でも、そういうことなんだよね。それが今回の芝居なんよね。
「こういう事を口にするってことは、きっとこうなんだ」
「だから、こういう反応になっているんだよね」
「強がってるだけなんだよ」
「虚勢を張ることが当たり前になってるから、本音が言いづらくなってるんだよ」
という登場人物の心の闇を探求する芝居なので。そういう芝居の稽古をしてる
最中なので、
宮川、つんつん、福田、芳賀、大津
この五人のパンフレット修正作業の裏側を読んでしまったのであります。
宮川の穿ち。
みんなの心の声。
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宮川(やっぱりパンフレット最終校正責任は僕なのだから、僕もちゃんと作業を指示して軌道に乗せないと。芳賀。ゴメンね)
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つんつん(「5キロ多いのは逆に美味しいじゃん」なんて、考えてみたら、ヒドイよね。ちゃんと俺も手伝っとこ)
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福田(う。なんかあたしのデータが載ってる。なんかあたしが悪いような気持ちにもなるじゃんかよー)
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大津(明日朝10時に稽古場かぁ。でも大塚大津ワイナリーの公演が決まったから上機嫌だし、かまわないぜ。僕も少しはやるってところを見せておかないとね。へへへ)
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芳賀(あ。みんな手伝ってくれてチョイ嬉しい。でも明日大津さんが来てくれる事になって良かった。ホッ)
・・・だが。ここには、もう一つ。極めて罪深い男の発言があったのだ。それは、劇団を大局的に見れば「献身的な発言」なのだが。それは、芳賀と同じくプロフィールの誤植が発覚した堀江慶次郎。堀江は血液型だけが間違っていた。その堀江の発言。
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堀江「いや、俺はイイッス。この公演を境に、O型としての人生を歩みます」
↑基本、これはいい感じなんですよ。間違ってるけど、気にしていないよ、というアピールでありながら、笑いにも変えてるし。僕としても「ごめんな」と言わずに「だよな。O型の方がいいよ。だはは」と言ってやった方がいい局面。
だが、芳賀の立場から見ると、・・・という。まあそういう話です。
長くなりましたが、「東京タワーには行きたがらない」という芝居はそういう話です。
んっと。鶴見という男の立場に立って見るか、戸村という男の立場になって見るか、
垣本という男の立場になってみるか、星川という社長の立場になってみるか、
宗さんという中国人労働者の立場になってみるか、それによって、芝居の見方も
多少変わります。
公演、ぜひ、いらしてください。そして、感情移入出来た人にすーっと入り込んで
見て貰えたら幸いです。
今。メールマガジンにも書きましたが、「大塚大津ワイナリー」と「宮川賢村田陽一のトークライブ」のチケットも当日劇場ロビーにて販売します。これまたぜひぜひ。

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