山梨谷梨がいいと思ってしまう事について

宮川賢です。稽古順調です。不器用に見える人が実に巧みに打てば響く反応を見せると演出は嬉しいです。あ、役者の話です。駄目だしについてね。
「妻恋チェリー」の稽古が18時に終わり、夕飯を食べてからまた制作業務を。
その夕飯で、ORSの近くなのだが「キッチンあかね」に行ってポークソテーとライスを頼んで食べた。洋食屋さん。ここは、数年前に、今でも覚えている「インスンデル」という芝居をやった時の稽古中に、もうすぐ台本書き上がるって所で、ついぞ買って読み始めてしまった池井戸潤の「空飛ぶタイヤ」が面白すぎて早く読みたいばかりに電車に乗って(電車に乗れば本を読んでもそれを正当化出来る)、早めに大塚に着いて稽古の前にこの「キッチンあかね」に寄ってご飯を食べながら読んでいた覚えがある。この「キッチンあかね」はGファンでいつもジャイアンツを夫婦で応援しているけれど、そんな野球の中継とそれを見る夫婦の「あー」「よっしゃ」なんて物音がどれだけ騒々しかろうと、ガンガン読み進めていた覚えがあるのが「空飛ぶタイヤ」だ。あの頃本当に「リコール問題」がタイムリーだったしね。
お店広げすぎて(挿話や枝葉エピソードを入れすぎて)ラストに収斂するのに結構時間かかって(枚数を使う事になってしまって)まとまっているのに冗漫な終わり方に感じて損をする羽目になってる小説ってたまにあるよね。僕も、結構、


この20年芝居を書いていて学習出来たと思う部分もある。結論は全て最後にまとめて決着させようとしたりしてた二十代の頃ってのがあって、それだとどうしてもエンディングが冗漫になるし、もうそんなエピソード忘れちゃってたんだけど?!みたいに「遠すぎるだろ」となることもあったりして。広げたお店の中で引っ張り続けるのはホンのいくつかでそれら以外はどんどん解決していけばいいという事にすぐ気づいた。
だけど「空飛ぶタイヤ」はぐいぐい見せながら「え。まだ登場人物出てくるの?」と読みやすいのに先が読めない展開で尚且つ、ラストのまとめ方は「すんげー前の話を引っ張り出して決着させて」綺麗にまとめていたのが印象的。エンタメ小説ここにあり。
なんて話はさておき、ともあれキッチンあかねで食べ終わりまして、今、山梨が作業をしているのを見守っている状態です。
今回の芝居は山梨はいいのであります。なかなかいいぞ。と。
前回は奈良チャボに「山梨は今回が一番いいんじゃないですか?」と言われていた。おお。びっくりした。でもわかる。そしてうるさ型の知人女優も「山梨さんが一番よかったですねぇ」へえ。なんだそりゃ。なんて思うワケです。
で、今回は俺が見てもなかなかいい。なんだろまぁ役にあってるのかな。というかアトリエ公演に「共通する要素」とのマッチングがいいのかな。
ただ、単純に、山梨は駄目な奴って印象を皆様が(僕も含めて)お持ちなので、それで相対的な印象としてよくなっているだけなのだろうとは思うのだがね。いや、本当に劇団員のあんな変な顔の男のことをイイなんて思い始めたら気持ち悪いよね。おしまいだよね。
よく変な劇団でよくわけわかんない女優がいい役で出てたりするのは「ああ、演出家の奥さんなのかな?」なんて思う事がある。芝居見に行っても思うよね。不自然だろ、あの役者にあの美味しい役は?!ってのがね。そんな風に「え、宮川さんって男色で山梨谷梨と?」なんてまるで言われたら俺も山梨もジョーダンじゃないので、ただ「期待値が低い奴はいいね」って事にしておきましょう。
イチローの成功の鍵は「ドラフト1位は損」説と同類ってことで。
「妻恋チェリー」土曜日は売り切れました。が、他はまだばりばりあるので、良かったらというか、是非、見に来て下さい。今回は、今回の馬鹿馬鹿しさはお気に入りなんです。ああ、こういう芝居を作れる精神状態になれて良かったなぁと思います。
そして、初体験なんじゃないかな? 男だけの登場人物の芝居をやるのは。稽古場に女子がいないというね。

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